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【ウチの子は高い?安い?】お小遣いの相場を年齢別で解説

「子供にあげるお小遣いはいくらが良いのだろうか」
「年代別のお小遣いの相場を知りたい」
「お小遣いをあげる場合の注意点を教えて欲しい」

子育て中の親であれば、お小遣いに関する悩みを持つことが少なくないでしょう。本記事では、世代別のお小遣いの月額統計や子供にお小遣い額を上げて欲しいと言われた時の対応法などについて解説します。

子供が将来お金に困らない生活を送る上で、お小遣いにどう向き合うかは大切な問題です。お小遣いの相場を把握し、親としてどう対応すべきか考えるきっかけにして下さい。

世代別のお小遣いの月額統計

金融広報中央委員会の調査によると、お小遣いの月額平均金額は、小学生984円(月に1回定期的に渡す、低学年から高学年までの平均値)、中学生2,536円、高校生5,114円となっています。

ご覧の通り、子供が大きくなるにつれてお小遣いの額は増えています。このことから、子供はだんだんと自由に使えるお金が増えるため、親はしっかりとしたお金の教育を小さい頃から行っていくことが重要です。

【小学生のお小遣いの額】

金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査より

(注 1)最頻値は、最も多く回答された値。中央値は、回答金額を多い順に並べた場合に中位(真ん中)に位置する値。

(注 2)< >内は、当該金額帯の回答者の全体に占める割合。

【中学生、高校生の1か月のお小遣いの額】

金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査より

(注)( )内は、前回調査(平成 22 年度)の結果。

お小遣いの使い道では、小学生ではお菓子やジュースなどの飲食物、ゲームやおもちゃ、マンガなどが多く、日々のちょっとした楽しみに使っていると言えるでしょう。

中学生になるとジュースなどの飲食物、文房具、マンガなどは小学生と変わりませんが、外出時の交通費や映画代など、少しずつ友達と遊ぶために使うことも増えています。

さらに、高校生になると友達との遊びによりお金がかかるため、必要なお小遣い額も増えている状況が伺えます。

また、定期的なお小遣いだけではなく、不定期なお小遣いをもらう人もいるようです。例えば、進学や進級に伴い祖父母からお祝いとしてお小遣いをもらったり、勉強の成績が上がった時などにもらう場合があります。

※おこづかいの使い方(複数回答)ランキング / 金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査より

お小遣いをもらうと子供は素直に喜ぶものですが、親としては子供の成長段階に応じて適切にアドバイスしていく必要があります。
ここからは、子供のお小遣いに関するよくある悩みについて解説していくので、自分の子供の状況と照らし合わせつつ読んでみて下さい。

世代別の子供からお小遣い額を上げて欲しいと言われた場合に対応

さて、子供から「お小遣い額を上げて欲しい」と言われることも多いでしょう。その際、親としてどのように対応して良いか迷うかもしれません。

一概に子供と言っても、年齢によってどう対応するのが良いか変わってきます。そこで、ここでは小学生/中学生/高校生に分け、それぞれの成長段階でどうしていけば良いかアドバイスします。

小学生の場合

小学生の場合、まだまだお金に対する考え方が未熟であるため、親がしっかりとコントロールしてあげる必要があります。
例えば、ご褒美制によって勉強や習い事のやる気アップに繋げてもらうことです。「次の算数のテストで100点を取ったらお小遣いを500円アップしてあげる」と約束して頑張らせるという形です。
また、おもちゃやゲームなど、目に見える形のモノを買ってあげるといったお金以外のご褒美も掛け合わせることでも、より達成感を与えられる可能性があります。お金を通じ、手に入れたモノを大切にする気持ちを子供に学んでもらえる効果もあるため、一石二鳥と言えるでしょう。

中学生の場合

中学生になると、子供同士で遊ぶことも増え、お小遣いを使う場面も多くなってきます。また、お金がかかる遊びを覚え始めるため、住んでいる地域や周りの友達がいくらもらっているのかを参考にすると良いでしょう。
友達の状況を参考にすると同時に、子供の説明能力の向上のためにお小遣い額を上げてもらうためのプレゼン形式を取り入れるなど、小学生では難しい内容を徐々に取り入れてみるのもオススメです。
なお、プレゼン形成でお小遣い額を上げてもらう方法は、説明能力の向上のみならず、お金がいくら、いつ、なぜ必要なのかを真剣に考えさせることにより、お金を得ることの大変さやありがたみを理解させるのに役立つでしょう。

高校生の場合

高校生は大人直前であり、アルバイトも始められるようになるため、子供本人の稼ぐお金とお小遣いの割合に悩む世代です。アルバイトによってお金を稼ぐ大変さを学んでもらうのも良いことなので、お小遣いの渡し過ぎには注意しましょう。

一方、未成年口座を利用した投資も可能なので、資産運用を学び始めるきっかけとしてお小遣いの額を増やすのはお金の勉強としてメリットが大きいです。最初は親が子供に資産運用の基礎的な考え方を教え、一緒に考え、将来的には子供が自分の判断で投資先を選べるようになると良いでしょう。
高校生の時から投資をすることのメリットとして、金融リテラシーを身に付けられると共に、仕事以外で収入を得る方法を知ることで、生活設計を立てる際の選択肢が増えることになります。さらに、高校生から長期投資を前提とした積立投資を行えば、複利効果が働き、将来的に大きな資産を形成できる可能性が高くなります。

お小遣いの額を決める際の注意点

続いて、親が子供のお小遣いの額を決める際の注意点について解説します。
お金によって日々の人間関係や生活に大きな支障がないよう、成長段階に応じた配慮や教育を行いましょう。

周りの子と比較して額が大きく違うと交流を狭める可能性がある

子供のお小遣いの額を決める場合、家庭の経済状況や教育方針のみを基に考えるのではなく、必ず周囲の友達の金額を参考にし、大きな差がないようにしましょう。
周囲に比べて少な過ぎる場合、友達と一緒に遊べなくなって交流を狭める可能性をはらんだり、逆に多過ぎる場合はイジメの対象になったりするなど負の可能性があります。
お小遣いの額を決める場合、友達がいくらもらっているかを確認し、少な過ぎずかつ多過ぎない額の範囲内で考えてみましょう。

お小遣い帳を付けさせて管理の大切さを伝える

お小遣い帳とは、「お金を」いつ誰から・いくら貰った(入った)か・いつ何に・いくら使った(出た)か、今いくら持っている(残っている)かを把握するためのものです。お小遣い帳を見れば一目でお金の入払いや現状を理解できます。
お小遣い帳を付けることにより、無駄遣いを把握したり、「今月中はあと○○円の中でやりくりしないといけない」といった状況を子供自身で認識できるため、将来大きな金額を持った場合の管理に役立ちます。
親としては子供にお小遣い帳を付けさせるのは根気が必要ですが、子供の将来のために有益となることなので、しっかりとやっておくのがオススメです。

お金が無くなったら希望することができないことを伝える

お金が無くなったらまた貰えると思わせてしまうと、将来お金に困ることが多くなるでしょう。
今月のお小遣いを使い切ってしまったものの、まだマンガを買いたいので追加でお金が欲しいと言われてもあげてはいけません。親としては、お小遣いを使い切ってしまったら希望することができないことを伝え(ここではマンガを買うこと)、お金の大切さを教えることが重要です。

お小遣い額の相場はあくまで目安!家庭内での話を軸に決めよう

今回の記事では、世代別のお小遣い額の相場、世代別の子供からお小遣い額を上げて欲しいと言われた場合の対応、お小遣いの額を決める際の注意点について解説してきました。
ここまで説明してきた通り、お小遣いの相場はあくまで目安であるため、大切なのはそれぞれの家庭内で親と子供がしっかりと話し合い、お互いが納得する形で金額を決めていくことです。

本記事を参考に、ご自身の家庭に相応しいお小遣いのあり方を検討してみて下さい。

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