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2027年開始のこどもNISAの概要や使い方とは?ジュニアNISAとの違いや魅力

2027年開始予定のこどもNISAでは、0歳から口座を開設することが可能です。今回の記事では、こどもNISAの概要やメリット・デメリット、活用法について詳しく紹介します。

こどもNISAの概要

こどもNISAとは、0歳~17歳の子ども名義でNISA口座を通じて投資ができる制度です。現行NISAにおける「つみたて投資枠」の対象年齢が0歳までに拡大される形で新設される予定です。

2025年12月19日に、「令和8年度税制改正の大綱」に盛り込まれ、同年12月26日の閣議決定を経て、政府として正式に制度化する方針が固まりました。その後、2026年度税制改正関連法が同年3月31日に成立し、制度の法的根拠が確定しました。なお、税制改正大綱における正式名称は「未成年者特定累積投資勘定」ですが、通称として「こどもNISA」が広く用いられています。

制度概要

こどもNISAの制度概要は、以下のとおりです。

項目 内容
対象年齢 0歳〜17歳(1月1日時点で18歳未満)
年間投資枠 60万円(月5万円ペース)
非課税保有限度額 600万円(生涯上限)
非課税保有期間 無期限
対象商品 つみたて投資枠の対象投資信託(金融庁届出商品)
引き出し 原則12歳まで不可。12歳以降は子の同意のもと可能
18歳到達後の扱い 現行NISA(つみたて投資枠)に自動移行
口座管理者 親権者等
口座保有数の制限 1人1口座まで(金融機関の変更は不可となる見込み)

※「令和8年度税制改正大綱における金融庁関係の主要項目について」(金融庁)
https://www.fsa.go.jp/access/r7/270/270_03.pdf)を加工して作成

こどもNISAは2027年1月1日に開始予定ではあるものの、2026年4月14日現在、口座開設の受付開始時期や個々の金融機関の対応等、細かい部分は決定していません。詳細な情報は金融庁のNISA特設サイトに順次追加される予定であるため、検討の際はこまめにチェックしましょう。

こどもNISAとジュニアNISAの違い

子どもを対象とした投資制度として、かつてジュニアNISAが存在しました。しかし、18歳まで原則引き出し不可、非課税期間が5年間で短いなど課題が多く、2023年末に廃止されています。

こどもNISAでは、ジュニアNISAで浮かび上がった課題を解消することを目指して設計されているのが大きな特徴です。ここでは、両者の違いについて5つの観点から比較して解説します。

比較項目 こどもNISA(2027年〜) ジュニアNISA(2016〜2023年)
年間投資枠 60万円 80万円
非課税保有限度額 600万円 400万円(80万円×5年)
非課税保有期間 無期限 5年間
引き出し制限 12歳以降、条件つきで可能 原則18歳まで不可
対象商品 つみたて投資枠の投資信託 上場株式・投資信託など幅広い
18歳到達後 成人NISAに自動移行 旧NISAに自動移行
※ただし、2024年以降は別制度として扱われるため、新NISA口座への移管はできません。 その年の年末にジュニアNISAで保有している商品は課税口座へ払い出されます。

①引き出し制限

ジュニアNISAは、原則として18歳まで引き出しができません。仮に、払い出す場合は過去に非課税で受け取った売却益、配当金、分配金に対しさかのぼって課税されます(払出制限)。ただし、2023年12月末の制度終了に伴い、2024年1月1日以降においては払出制限がありません。

一方、こどもNISAの場合、12歳以降であれば以下の条件を満たすことで、引き出しができるようになります。

  • 資金を子どものために使う
  • 子どもが同意したことを示す書面と所定の申出書を金融機関に提出する

②非課税保有期間

ジュニアNISAは非課税保有期間が5年と短かったのに対し、こどもNISAでは期間の制限はありません。非課税保有限度額の範囲内であれば、長期にわたる保有が可能です。

③恒久的な制度設計

ジュニアNISAは2016年に開始したものの、2023年末で終了したいわば「期間限定」の制度です。一方、こどもNISAは現行NISA制度の拡大であり、恒久的な制度として位置づけられています。

④対象商品

ジュニアNISAでは、上場株式・投資信託など幅広い金融商品に投資ができました。一方、こどもNISAは現行NISA制度におけるつみたて投資枠において対象となっている投資信託のみが対象となっています。なお、対象となる投資信託は、金融庁NISA公式Webサイトから確認することが可能です。

⑤18歳以降の扱い

こどもNISAでは、子どもが18歳に達すると成人NISAに自動的に移行されます。ジュニアNISAでも旧NISAに自動移行されていました。しかし、2023年12月末で制度が終了しているため、2024年1月以降に18歳に達したとしても、新制度のNISA口座に移管することはできません。その年の年末にジュニアNISA口座にて保有していた商品は、課税口座に払い出されることになります。

こどもNISAのメリット

こどもNISAには以下のメリットがあります。

運用益が非課税

本来、投資信託を含めた金融商品から得られる利益には、20.315%の所得税・住民税・復興特別所得税がかかります。

しかし、こどもNISAであれば、非課税投資枠の範囲内であれば、得られる利益に対して税金はかかりません。たとえば、100万円の利益が出た場合は通常なら約20万3千円を税金として払いますが、こどもNISAならそのまま手元に残せます。

複利効果のメリットを享受できる

投資を始めるのは早ければ早いほど良いとされていますが、それは複利効果によるものです。複利とは、運用で得られた利益を元本に加えて次の計算に反映させる仕組みのことで、運用長期になるほど複利効果が働きやすくなります。これに対して、運用で得られた利益を元本に加えず、次の計算に反映させない仕組みのことを単利と言います。

たとえば、元本1,000万円を利回り3%で5年間運用した場合、単利と複利とではどれだけ元本と利益が異なるかを計算してみました。なお、下記はあくまでもシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではありません。また、計算にあたって税金等は考慮しておりません。

単利 1,150万円
複利 1,159万円

単利より複利のほうが9万円多いのが分かるはずです。

非課税枠を増やせる

こどもNISAを活用すれば、家族全体で非課税枠を増やせます。こどもNISAの非課税枠は、成人NISAとは別枠で設けられているためです。

一例として、夫婦と子ども2人の4人家族なら、4,800万円(=1,800万円×2人+600万円×2人)と非常に大きな非課税枠を確保できます。

子どもの金融教育に役立つ

社会的に金融教育への注目が集まっていますが、お金や投資について学ぶには、実際に取り組んでみるのは非常に良い方法です。そのため、こどもNISA口座を開設し、投資する商品や引き出しの手続きなどに子どもと取り組んでみましょう。

「自分がどう動くかで、将来受け取れるお金が変わる」という事実がある以上、子ども自身にも考えるきっかけが生まれます。

デメリットもあるため注意が必要です

メリットの大きいこどもNISAですが、デメリットもあるため注意が必要です。

まず、投資対象となる投資信託には元本保証がありません。そのため、元本割れのリスクはあります。確実に手元に残しておきたいお金は預貯金で準備するなど、対策を講じる必要があります。

また、12歳までは原則引き出しができないため、12歳までに必要な教育費については、親自身のNISA口座や預貯金で準備するようにしましょう。

さらに、NISA口座で発生した損失はほかの課税口座の利益と相殺することができませんが、こどもNISAでもこのルールが踏襲されることになります。

加えて、こどもNISAでは途中で金融機関の変更ができません。取扱商品のラインナップや手数料を勘案し、納得がいく形で金融機関を決定するようにしましょう。

まとめ

こどもNISAは、0歳から始められることから、長い年月をかけてまとまった資金を用意できる優れた制度であると言えます。そのため、中学・高校・大学など、将来まとまった教育費が必要になるタイミングに備える選択肢として検討が可能です。また、児童手当をそのままこどもNISAの積み立てに回せば、追加の家計負担も不要となります。

制度が本格的に開始するのは2027年1月以降ですが、開始までに以下の準備をしておくと良いでしょう。

  • 教育費プランを整理する
  • 投資に関する基本的な知識を習得する
  • 口座開設に利用する金融機関を検討する
  • 親自身のNISA口座で投資を開始しておく

株式会社FPパートナー 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第917号

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